最近の大仕事で、 加水分解したNIKEのオールソール交換を行いました!
元々は、Vibramのスニーカーソールに乗せ換えるご案内をしていたのですが、欲しかったバスケットシューズ用のソールが売り切れていて、代替ソールでもOKもらってましたがオリジナルソールを使って修理することに挑戦。全く減ってないソールみて、「活かしてあげたいな~~」と思った次第です。
ソール以外すべてウレタンで出来てます。
AIRクッション?ももちろん劣化しているので使えない。アッパーは革なので劣化していない感じでした。
ソールと劣化したウレタンを外すとこんな感じで、ウレタンが付いていた場所は、元々革が削って、そうじゃないと接着できないからって感じです。
なので、ソールをどう仕上げるにせよ、一旦この削りあとを革で隠す必要が出てきます。
ペイントで誤魔化す店もあるけど、高くなったとしても革を張ったほうが絶対仕上がりいいよ!と個人的には思う。
大抵元々のウレタンってアッパーよりも出っ張っている=横方向に膨らんでいて、この立体的な仕上げは後から修理する際には基本再現不可能です。
なので、Vibramのスニーカーソールだと、立体的なソールになっているので、それを使う方が無難にスニーカーぽくなる感じです。作業も楽ですし、需要と供給が合致してるんだと思います。
今回は、サイドにEVAスポンジを張って、底にもスポンジはって、台形になるように仕上げてみました。結果、これがいい感じで、オリジナル4ソールを生かす準備ができました。
写真を撮り忘れてたので、「何いってんの。」という感じだと思いますが、いい感じだったとご理解ください。
それと、今回はオリジナルと近い革がたまたまあったので、仕上がりが良かった感じです。革があるかは本当に運ですので、ご理解を。
一応収まっています。最後の白EVAはもっと前まで伸ばせがよかった。
これ系の修理の時は、毎度、一度外したソールがピタッとはまらないのはなんでなんだろう。まだまだ奥深いな。
先端のステッチを勝手に赤に変えて完了!
クッション性もGOODとのご連絡を頂けたので、柔らかめのEVA使えば問題ないことが分かって安心。
中尾の近況ですが、
8時~17時 デスクワーク(週2リモートワーク)という環境で毎日プログラミングしております。
周りは10歳くらい下なので、若い子の吸収・成長の速さにはマジですげ~~!と毎日思っています。そしてみんな真面目でビビる。しっかり責任感ももってるので、上司は扱いやすいだろな~と眺めております。
これまでの経験上、仕事について「これ続く」と思ったものは長く続けてこれていて、今回もそれを感じたので、何も大丈夫ではないけど「大丈夫だな」と勝手に思っています笑
この会社に感じたのか、仕事に感じたはさておき、自分のペースで楽しく働いて行けそうです。
スニーカー作りたいな~と思いつつ、何も進んでいない感じで、プログラミングも勉強したいな~と思っても進んでいない。
何しているかというと、毎日21時には寝ています笑
みなさんも睡眠取りましょう!睡眠大事!
4月からサラリーマンしている中尾です。
6月末までは、平日はプログラミングの研修していて、土日は実家で靴修理しています。
同期は10人ほどで、ほぼ20代半ばの方々で、自分と10歳も離れていますが優しくしてもらってます。
肝心のプログラミングは難しいけどすごく楽しい!新しいこと学べて、お給料も頂けるなんて、感謝しかないですよね。
靴修理ですが、最近TOD'Sのドライビングシューズをカスタマイズしました。
「砂利道でも履けるようにガッツリさせて!」という要望でしたので、
・フリンジがついている為、レザーミッドソール+マッケイ縫い
・中尾大好きVibramミニリップル(これあんま使っている人いないけど・・・なぜなの)
・靴底ロゴだけくり抜き
ロゴの部分だけ削って薄くすることも考えたんですが、TOD'Sドライビングシューズはシャンクがない(ちょっと固い紙が入っている)ので、真ん中が凹んでロゴが削れると嫌だな~と考え深くする。
ただ、ミッドソールだけでも薄くしとけば、もっとかっこよかったな~と思いましたm(__)m
つま先は必ずぶつけて削れて、顔料剥げて残念な感じになるので、数㎜出っ張らすことは必須。
これをするためには土台が必要なので、ミッドソール層を作らないといけません。
フリンジなんとか着いていません。履いていくうちにヨレて着地する気がする~
ちょくちょく今後も上げていきます!
それでは~
こんにちは、中尾です。
近況報告なのですが、就職することが決まり、4月1日からがっつりサラリーマンをすることになりました!
しかも、職種がプログラマーという全く畑違いの業界に飛び込んでいきます🙄
とうわけで、平日は作業が全く出来なくなり、土日も半日はITの勉強をすることになると思うので、靴修理の割ける時間が減ってしまいます。
簡単な靴修理は最短2・3週間~、難解靴修理・鞄修理は1.5か月~となると思います!まだ、働き始めていないので、あくまで予想です!
ご利用頂ける際は、是非寛大なお気持ちでご利用下さい🙌
今後の予定ですが、
・近くないうちに、HPを閉鎖してECサイトとGoogleMAPのみにすると思います。
・既存のお客様の靴修理を行いつつ、靴作り(スニーカー)に注力していく
・値上げは考えてません。原材料費の高騰で、大半の靴修理店が値上げしていますが、店舗を辞めたのでむしろコスト下がってます。売上も下がりましたが😂
また、近況あげます!ではでは~
引っ越し前に依頼を受けていた、長野のK様にようやく納品することができました!しかも、横浜までお越し頂きました!
今回のご意向
・コーヒーショップで履く
・脱ぎ履きしやすい
・色は青系
・ソールはフラット
・あとはお任せとのとのことでした!
・マッケイ製法
・コーヒーショップで履く ⇨袋ベロ
・脱ぎ履きしやすい ⇨ベルクロ
・色は青系 ⇨アッパー ILCEA社RADICA(ミュージアムカーフ)
・ライニング 国産素仕上げ牛革 1.5㎜位
・ソールはフラット ⇨EVA+Vibram#342C MINI RIPPLE【Blue】
以下詳細
↑袋ベロといってベロが本体と合体している事で、靴内部に異物が入らない特徴があって、ブーツに使われている事が多いのかな?
今回は、コーヒーとかが掛かっても足を守れるかな~と思い挑戦することに!
袋ベロは初めて作りましたが、手元にあるトリッカーズの袋ベロを参考にしながらデザインを起こしましたが、、、
どの位ベロを横に伸ばせばいいか不明!どこからワイドにしていけばいいか不明!トリッカーズ通りに一度サンプルアッパー作ってみたけど、
本番は何となく左右+5㎝広がる様にして修正。お渡し当日、無事、脱ぎ履き出来ていて一安心!
↑使用した革。ぱっと見大きいけど使える箇所はそう多くない。
1930年から伝統的な製法でイタリア最高峰のカーフレザーを作り続けるILCIA(イルチア)社のRADICA(ラディカ)は「ミュージアムカーフ」の愛称で知られ、長きに渡って世界のスーパーメゾンに認められている逸品です。
上質なヨーロッパ産原皮を用いたボックスカーフの銀面に見られるマーブル模様は「ハンドタンポナート」という手法が用いられ、専門職人の手により幾重にもピュアアニリン染めを繰り返すことで芸術品のような透明度の高いマーブル模様が与えられています。その分とてつもなく時間がかかるので一枚の革が完成するまでに(乾燥も含め)1ヶ月以上はかかるようです。
さらに銀面は磨くことで上品な艶が与えられボックスカーフならではの緻密な表情がそのまま残されており、使用が進むごとに艶が深みを得ます。
↑という革の紹介文を見つけました。
毎度、革はお任せで作らせて頂けるので、今回は使ってみたかったラディカを採用してみました。
1.2㎜程度なんですが、適度な張りで釣り込みもしやすかった。
釣り込むと革の表情が変わって良い、との事前情報があったのですが、本当にそうでした!!革が伸びてムラが浮かび上がる感じがした!全色コンプリートしたいな~
ソールは、個人的におススメのVibramのXS TREK
グリップ力・耐久性・柔軟性・部材の厚みどれをとっても良くて、溝も深いから濡れた地面でも滑りづらいはず。
カカト部は溝がなく耐久性GOOD!つま先は薄くなっていて、突っかかり辛い点もGOOD!
欠点は、削るときに粘っこい削りカスが出て掃除が大変なことと、小さいサイズ展開が無い事
ベルクロパーツのデザイン、先端もっと丸くすれば良かったです。
前回の靴がつま先擦り気味だったので、しっかり上げてみたら、問題なく歩けていた。
表からは判らないけど、カウンターが LA QUERCEのカウンターでして、高いだけあって強度大で最高でした
次回は、パターンオーダースニーカーの企画についてあげる予定です!それでは。
ウチの定番メニューになりつつある、加水分解したPRADA(プラダ)スニーカーのオールソールをご依頼頂きました!
これまで、何足も依頼して頂いていて、その都度、色々と試して改善してきましたが。
遂に、現状、これがベストだ!という完成形にたどり着けましたので共有します。
まず、ぽろぽろになったウレタンを全部剥がす(削る)作業を行います。
これをしっかりしないと、接着不良を起こすので、革の地が出るくらい削ります。
靴底のPRADAロゴの赤いパーツは合成ゴムで劣化しづらいので再利用します。
削ったところに革を貼り付けます。プラダは黒が多いので国産キップを使っていますが、質感は近くかんじます。
本当は、革のトップラインはミシンで縫いたいですが、専用のミシンがないと流石に縫えない…。
サイドも削った部分を隠してます。
色塗って誤魔化すパターンもあるんですが、流石に革で貼りたい。
すごく丁寧にやるなら、トップラインを切りっぱなしではなく、パイピングにして貼ると仕上がりはグッと良くなるだろうけど、スニーカーだからかそんなに気にならない。
オリジナルのステッチデザインに合わせて、革の貼り合わせ部分を手縫いで仕上げる。
未は劣化しないEVAスポンジ作成。EVAの硬さはまだまだ検討の余地がありそうだ〜。
後ろからみたらビジネスシューズライク。
靴底にオリジナルのロゴを移植して完成!
次回は、昨日納品したオーダー靴の記事を書きます~ではでは