修理例

グッドイヤー製法AS(紳士)

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リーガルのオールソール2

父親から譲り受けたリーガルのオールソールを依頼されました。

かれこれ26年程履かれていたらしく、純正の底が劣化で割れてしまっています。

10年位で劣化すると思っていたのですが、使用状況次第で20年位は大丈夫なのかもしれません。IMG_20180602_104113.jpg

底をバラしました。状態は良い気がする。ウェルトもまだまだ使えそうです。

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毎回、1工程をサービスで増やしているのですが、今回はインソールにオイルを入れました。

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今回は、VIBRAMのイートンをチョイスしました。ダイナイトと迷いましたが、日本製の靴なので、ダイナイトに拘らず耐久性で選びました。

実はどっちにするか2,3日調べ続けて結論だしました笑 そのおかげで、正式名称とか2つの差を知る機会になりました。

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性能はさすがのVIBRAM。屈曲性も思っていたより良かったので、履き慣らした靴には最適かと。

ヒールも何点か在庫として注文してあるので、減ったら同じ様に交換できるようになりました。

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父親が履いていた靴を貰って、直して履き続ける。

修理屋としては、嬉しくなるエピソード付きの修理でした!

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穴開きブーツのオールソール

底に穴が開いているブーツのオールソール依頼です。

ダメージが結構凄く、DeocoBocoの新記録的な感じです。やりがいがある。

何パターンか提案して、今回は最低限のやり方で直す事に。インソール交換する場合はメーカー推奨です!

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開けてみると、色々な箇所で劣化しているパーツが。。。

靴修理は、開けてみてビックリ!なパターンがあるのが、醍醐味かと。自分の知識不足かも。

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一部、リブと呼ばれるパーツが崩落していたので、アッパーとウェルトを直接ジョイントしました。

縫わないよりマシだと判断して縫いました。履いて裂ける事はないと信じています。

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VIBRAM#700使用。耐油性能があるのでバイク乗りには良さそう。変に凹凸が無いデザインもいいと思う。

一旦、出し縫いにドナドナ。

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アッパーの油分が抜けていたので、オイル漬けにして放置→乾拭きしました。

ちなみに、ミンクオイルはオイルドレザー専用です。他の靴には基本使いません。

それと、製造ルール?が無く、色々なオイルやワックスを使っているらしいので、ケア用品選びは慎重に。

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思ったより屈曲性もいいです。ゴムに粘りもあるので、耐久性も高そうに思えます。

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マッドに仕上げて完了です。いい感じのエイジングが格好いいですね。

長野に来てバイクに乗る機会が減り、ブーツの出番が減っていましたが、たまにはツーリングにでも行こうかな〜。

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リーガルのオールソール

30年連れ添ったリーガルスリッポンのオールソールを依頼されました。

リーガル純正のラバーソールは大体10年位で劣化してひび割れている気がします。

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つま先にラバー補強してから仕上げました。

出し縫いする時にラバーやスティールを付けると、糸を切らないで付くので耐久性がグッと上がる。

オールソール時はセット価格にでもしようかな。

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SAPHIRクレムのエルメスレッドで磨いて完了です。

まだまだこれからも履いてあげて下さい!

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レザーオールソール

レザーソールに穴が空いたという事で、何通りか修理の提案をしてレザーオールソール交換でお受けしました。

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元のソールを剥ぐとこのような構造が出てきます。グッドイヤー製法ですね。

ウッドシャンクの上に木が積んであるのは、フィドルバック風に仕上げるためですかね。

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穴が空いたソールの方は黒カビが発生しています。

コルクは沈むのでインソールが足の形になっていくという特徴があります。

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コルクを積んでフィルドバック風に。本当のフィルドバックは色々と手間が掛かります。

ただ、コレを積むとヒールを付ける際の手間が増えます。靴はこだわりだすと手間が増え続けます。

それを知っていると、買う時にこだわってるな〜とか思えるようになります。

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縫いに出して帰ってきました。今回はメス縫い。思った以上にメスが浅い。ムム。

積み上げは、ペースで止めました。たしか製靴の手法だったような。

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形は完成。後は色付けと磨き。

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ステインで着色→コバインキ→ロウ付け。ステインが思ったより赤かった。

鏝を当てて、布で磨くと・・・

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いい感じに光ります!この艶感はコバインキじゃ出ないはず。

こだわる店は沢山の鏝を使いますが、うちはイチョウ鏝だけ。

鏝は出番の割に高いです。注文入る度に増やしていこうかな。

今回は、浅草で踵車を買いました。

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完成。もっと暗くてもよかったな〜。

今後、ステインと鏝は増やしていきますね!

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リーガルのラバーオールソール

底が減って中物が見えてしまったので、今回はオールソールでご案内しました。

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上の写真から解る様に、底材が割れている物があります。これはゴムが劣化している証拠になります。

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本体に残った縫い糸を一本づつ取っていきます。これが何気に時間がかかる作業。

グッドイヤー製法の靴は、本底とウェルトと呼ばれるパーツを縫い合わせて作成しています。

オールソールしても本体に負担が掛からないので、他の製法より長く履けます。

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ウェルトも革なので、油分を入れてあげましょうー。大抵カッサカサになってます。

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通常はコルクを使いますが、今回はEVAスポンジを使います。

練りコルクや炭配合コルクとかも使ったりします。

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出し縫いの糸を落とすための溝を掘ります。掘った後に、カッターで少し切り込みも入ってます。

浅草の縫い業者さんによると、ラバーオールソールは普通には溝を掘らないらしいです。

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元の高さと同じ、トップリフトを付けて完了です。長く履いて下さい〜!

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